インドカレーとコーヒーと

書きたい時に書く。

休みの計画

 大学の講義もひと段落し、ようやく長期休暇に入った。まだレポートは残っているし、勉強しなければならない事柄も多いが、少し気は楽になった。これで久しぶりに美術館・博物館に行くことができるし、車通りが少ない地域まで輪行してサイクリングもできるだろう。

 この近辺は、やはりサイクリングには危険すぎる。できるだけ通行車が少なく、路面が安定しており、かつ交通費がかからない近場の場所を探す必要がある。個人的には一度、国立工芸館が移転した金沢方面に輪行旅行したいと考えていたのだが、旅費が少しかかりすぎるようだ。できれば日帰りで、かつ電車賃もかからないエリアが望ましい。そうなると、行き先もだいぶ限られてくる。

 美術館・博物館は、面白い巡り方を思いついた。何も調べずに上野公園に行き、キャンパスメンバーズで入れる常設展や、めぼしい企画展に飛び入りするのだ。これなら金もそれほどかからないし、計画を立てる労力も必要ない。最も、事前予約が必要かどうかだけは、先に調べたほうがいいかもしれないが。巡り終えたら、適当なカフェでコーヒーを飲むのもいい。混雑をそれほど気にしなくても良いのは、平日に動ける学生の特権である。

 夏休みの娯楽計画は上にあげた「輪行」と「上ブラ」にする予定だ。インターンの多くが夏休み末・明けに設定されてしまったので、予想に反して有意義な余暇を過ごす機会に恵まれた。帰省もできそうだし秋が忙しくなる分、今はやりたいことをやろう。もちろん勉強も。

My new coffee mill... (Timemore 栗子C2 Max)

Abstract

 めでたいことがあったので、新しいコーヒー器具を買った。ミルとドリッパーとキャニスター、さらにサイフォン掃除用のブラシである。ミルは決して安い買い物ではなかったが、趣味はお金がかかるものであるし、これまで使ってきたミルの刃が痛んできたこともあるので、少々奮発した。結果的に、非常にいい買い物をしたと考えている。

 また、この記事はミルを買った翌日に書かれたものである。耐久性を確認するため、1週間程度使用してから公開するものとする。

 

Coffee Mill 

 Timemore の 栗子C2 Max、8,200円。

 本当はKalitaのクリアミル(実売価格 : 7,200円)や、趣を変えて Bialetti社の直火式コーヒーメーカーBrikka(実売価格 : 6,500円)を買う予定だった。しかし、昨今のお家カフェブームのためかどちらも品切れ・品薄になっており、今回はやむをえず予算を少々増額して、評価が高いこちらのミルを購入した。

 使ってみたところ、数年間使用してきたKalitaの KH-3 よりも遥かに豆を挽きやすくなった上に、粒度も揃うようになった。ミルの表面にダイヤモンド・パターン加工が施されているため細かい凹凸があり、高いデザイン性と握りやすさが両立されている。

 前のミルは木製だったので挽いている時に手に木の温もりを感じたが、このアルミ製のミルには金属特有のひんやりとした心地よさがある。甲乙つけがたいがアルミ製のミルを回す時の方が、その冷たさのため感覚が鋭敏に、かつ思考も明晰になる気がする。
 「コーヒーを挽いている」というよりも、「コーヒーを淹れている」という意識を持って豆を挽くようになった。つまり、これまで豆を挽く際にはコーヒーを淹れることまで考える余裕はなかったが、この新しいミルを使うことで脳に余裕ができ、作業全体を俯瞰することができるようになった。その結果、ドリップやお湯の温度管理にも集中できるようになり、全体の作業時間短縮と味・香りの向上に貢献している。

 また、粒度をダイヤルで簡単に調節できるのも素晴らしい。前のミルはクラシカルなネジ式だったので、趣こそあれ粒度の調節が億劫だったし、細かい調整にはある程度の経験が必要だった。ダイヤル式では手軽に粒度を変えられるので、失敗なく色々な挽き具合を楽しむことができる。

 もちろん、メリットばかりではない。ボディが金属製になったことで静電気が発生しやすくなり、より多くの粉が粉受けや刃に残るようになってしまった。微粉が減るという点ではメリットと言えなくもないが、残った粉を全て捨ててしまうことは躊躇われるので、結局ブラシでペーパーに掃き出してしまう。
 以前使用していたミルでは刃に多少微粉が付着する程度で、粉受けに残ったものも大方微粉であったので、気兼ねなくシンクに落としてしまっていたが、このミルではそういうわけにはいかない。

 また、ハンドルの掴む部分がプラスチックでできているため、8,200円にしては安っぽく見えることもデメリットの一つである。KH-3 のハンドルは木製だったので、2,000円台のミルにしてはおしゃれで高級感があった。

 Amazon のレビューの中にはミルのプラスチック部が割れたという報告もあるため、耐久性についても少々不安がある。ラインナップの中には Slim plus という、パーツが金属 & 木製のものもあったが、豆を20gまでしか挽けないことや価格の高さもあり、今回は30gまで挽けるC2 Maxを購入した。コーヒーカップ1杯(約130ml)淹れるのに 10g の豆が必要なので、一度に 20g 程度挽くことが多いのだが、容量ギリギリまで豆を入れることに不安を感じたので、少し余裕を持たせたのだ。

 ミルについてはこのくらいだろう。今のところ特に深刻な問題もなく、非常にいい買い物をしたと考えている。Timemoreは中国のブランドなので少々不安もあったが、デザインが良く粒度も安定しており、何より楽に挽けるので嬉しく思っている。
 今後持ち運び用に、値段は張るがNANOを買うのもありかもしれない。

インドカレーの誘惑

Abstract

「学生セット日替わり辛口ナンアイスコーヒー。」

 入店から注文完了までにかかる時間は数秒。単語を一つ一つ区切らないことで、インド人(ネパール人)の発音に近づける。郷に入っては郷に従うのが私のセオリー。
 タンドリーチキンやビリヤニは頼まない。一度は食べてみたいが、頼むとナンをおかわりできなくなる。

 学生セットはナンのおかわりが無料なので、おかわりしないといけない。一枚しか食べないと、「お前達の作るナンはまずくて食えない。」と彼らに誤解されてしまう。
 また、学生の身で学生セットを頼まないのは通ぶるようで見苦しい。物知り顔ほど食事を不味くするスパイスはない。貧乏学生はそれ以外のメニューを頻繁に頼むことができないという理由もあるが、それらの根底には「学生は質素であるべきだ。」という考えがある。

 こういった理由で、私は高校生の頃から頻繁にインドカレー屋を訪れているにも関わらず、カレー以外のメニューを食べたことがない
 甚だ遺憾である。

 

Drink

 閑話休題。カレーに合わせる飲み物はアイスコーヒーに限る。ラッシーやチャイもいいが、カレーに一番合うのはコーヒーだろう。
 インドカレーのスパイシーな香りと旨みが、苦くて香ばしいコーヒーにより高められる。ディナータイムでもない限り、セットのドリンクはアイスコーヒーにしている。

 

Curry

 日替わりカレーに意味はない。ポークやチキン、あればマトンを頼む方が多い。きまぐれである。
 ただ、日替わりの面白みとして、当たり外れのあることが挙げられる。当たりの時はレギュラーメニューより美味しいが、ハズレの時は思わず残したくなる。酷かった時は切り干し大根のようなものが入っていた。店主一家の残飯ではないかと、思わず邪推した。レギュラーメニューにはこうしたハズレはないので、どうしても外せない日には無難にチキン、ポークを頼むことが多い。

 

Spicy

 大体のインドカレー屋では5段階ほど辛さがレベル分けされている。店舗により呼称は異なるだろうが、私が訪れた多くの店では辛いものから順に、激辛、辛口、中辛、普通、甘口と分けられていた。
 辛党の私は、初めての店でも行き慣れた店でも激辛ではなく辛口を頼む。二度三度、四度五度、激辛を注文して痛い目にあったからである。

 カレーの辛さは店舗によって異なる。ある店での辛口が他の店での激辛に相当する場合も、少なからずあるのだ。初めて訪れる店で、いきなり激辛に挑むのは自殺行為に等しい。
 では、行き慣れた店で激辛を頼まないのはなぜか。毎週インドカレーを食べるため、過度に辛いものを食べて胃を壊したくないというのも理由としてあるが、それだけではない。こちらでも過去のいくつかの失敗がある。

 実は、インドカレー屋の辛さにはある程度振れ幅があるのだ。数回激辛の上振れを食べてからは流石に懲りて、すっかり頼まなくなってしまった。馴染みの店でも突然そんな目に遭うことがあると分かったので、どんな店でも私は辛口を頼むようにしている。

 

Conclusion

 以上、インドカレーについてまとめた。今後もさらにインドカレーを国内に普及させることで、日本人のインド化に貢献したい。

眠れなくなると分かっていても

Abstract

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 コーヒー。私の大好物だ。
 1日あたり、平均マグカップ3杯ほど飲んでいる。コーヒーカップでは6杯、約900mlだ。スタバのグランデ2杯弱といった方がわかりやすいかもしれない。
 特に「ブラジルの豆が好き」とか、「モカしか勝たん」といった好みがあるわけではない。むしろ私は味音痴なので、あまり違いがわからない。なので、味よりも匂いにこだわることが多い。

なぜコーヒーを淹れるのか

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 味よりも匂いにこだわる人にはわかるかもしれないが、コーヒーはミルで豆を挽く時とフィルターの上で蒸らす時が一番楽しい。もちろん飲む時も幸せなのだが、コーヒーの香りはその二つの作業の間で最も際立つのだ。
 この芳醇な香りは、コーヒーを淹れる人だけの特権である。

 また、淹れる作業は動作としても楽しい。豆をミルでゴリゴリと潰す感覚は一度知ると病みつきになるし、ドリップ時にうまく豆が膨らんだ時には憂鬱なことを全て忘れてしまう。
 コーヒーを淹れる喜びを知らない人は皆不幸なのではないか、とも思う。

コーヒーとの馴れ初め

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 私がコーヒーを飲み始めたのは小学生の時だった。何年生の頃だったかは覚えていない。当時、中学受験を間近に控えていた私は寝る間も惜しんで勉強していた・・・正確には寝る前になったら勉強していた。しかし、小学生にとって夜の10時はあまりにも遅すぎた。

 うつらうつらしながら不可読な文字を書き連ねていくのを見かねた父が、母の制止を振り切って部屋に持ってきたのが一杯のコーヒーだった。そのコーヒーはひどく深煎りで、カフェインの塊のような苦さだった。

余は如何にして珈琲信徒となりし乎

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 最初は眠気を覚ますためイヤイヤ飲んでいたコーヒーも、いつしかすっかり生活必需品の一つになっていた。そして高校生になった頃、ポットとミルを買った。

 最初は全くひどい出来だった。エスプレッソのようなコーヒーばかり淹れていた。当時はまだ、豆は細かく挽きすぎてはいけないことや、淹れるのに熱湯を使ってはいけないことを知らなかったのだ。

 しかし、試行錯誤を重ねていくうちに、大学生になってようやく納得のいくコーヒーを自分で淹れられるようになった。器具にも多少凝り始め、小生意気にサイフォンを買ったりもしてみた。
 しかし、結局いつもペーパードリップにしてしまう。サイフォンは、すっかりインテリアになってしまった。

 もうすぐ連休だ。久しぶりに使おうか。

今後の計画

 豆のランクを上げることは現在考えていない。今の豆でもある程度は美味しいコーヒーを淹れられるし、まだ豆のポテンシャルを引き出しきれていないからだ。
 至高の一杯を安定的に作れるようになったら、ランクを一段階あげてもいいかもしれない。でも、それはずっと先のことだろう。

 コーヒーのおかげで私は受験に成功?し、自転車操業ではあるが、発表準備と復習と課題で充実した学生生活を送ることができている。
 ありがとうコーヒー。これからもよろしく。

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 自分自身を育ててくれたコーヒーへの限りなく大きな恩。
 自分なりに少しでも返そうと思い立ったのが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一日一万杯

 感謝のドリップ!!

数学ガールって、ええよな

Abstract

数学ガール結城浩)とは、端的にいうと数学的なライトノベルである。
しかし、所詮ラノベと侮ってはならない。非常に数学についての説明がわかりやすいのだ。ラノベ嫌いの私が、ここまで譲歩するのだから間違いない。

私は根っこは文系人間なので、この本が数学的な意味で厳密に正しいかどうかはわからない。しかし、数学的な事柄を理解するのではなく単に「知る」ことにおいては、このラノベ以上の教材を私は知らない。

知るに至った経緯

以前、ポアンカレ予想について書かれた号を読んだことがある。大学の講義で多少、位相幾何学について触れた時があり、なんだか面白そうだったので自分なりに教材を調べたのだ。
恥ずかしながら内容の多くは忘れてしまったが、高校数学程度の基礎的な部分からポアンカレ予想の数学的な意味の解説までを網羅した、丁寧かつ無駄のない構成には思わず舌を巻いた。

この本は、中学生から(場合によっては小学生から)社会人まで読める、非常に優れた教材であることを、普段昭和の作品やお堅い教科書ばかり読んでいる化石頭の私も認めざる得なかった。

今後の計画

今、私の手元には乱択アルゴリズムについて書かれた号がある。有名なもので言うと、モンテカルロ法だろうか。今後の研究に活かすため、図書館から借りてきたのだ。

この本たちにはこれからもお世話になるだろう。