インドカレーとコーヒーと

書きたい時に書く。

インドカレーの誘惑

Abstract

「学生セット日替わり辛口ナンアイスコーヒー。」

 入店から注文完了までにかかる時間は数秒。単語を一つ一つ区切らないことで、インド人(ネパール人)の発音に近づける。郷に入っては郷に従うのが私のセオリー。
 タンドリーチキンやビリヤニは頼まない。一度は食べてみたいが、頼むとナンをおかわりできなくなる。

 学生セットはナンのおかわりが無料なので、おかわりしないといけない。一枚しか食べないと、「お前達の作るナンはまずくて食えない。」と彼らに誤解されてしまう。
 また、学生の身で学生セットを頼まないのは通ぶるようで見苦しい。物知り顔ほど食事を不味くするスパイスはない。貧乏学生はそれ以外のメニューを頻繁に頼むことができないという理由もあるが、それらの根底には「学生は質素であるべきだ。」という考えがある。

 こういった理由で、私は高校生の頃から頻繁にインドカレー屋を訪れているにも関わらず、カレー以外のメニューを食べたことがない
 甚だ遺憾である。

 

Drink

 閑話休題。カレーに合わせる飲み物はアイスコーヒーに限る。ラッシーやチャイもいいが、カレーに一番合うのはコーヒーだろう。
 インドカレーのスパイシーな香りと旨みが、苦くて香ばしいコーヒーにより高められる。ディナータイムでもない限り、セットのドリンクはアイスコーヒーにしている。

 

Curry

 日替わりカレーに意味はない。ポークやチキン、あればマトンを頼む方が多い。きまぐれである。
 ただ、日替わりの面白みとして、当たり外れのあることが挙げられる。当たりの時はレギュラーメニューより美味しいが、ハズレの時は思わず残したくなる。酷かった時は切り干し大根のようなものが入っていた。店主一家の残飯ではないかと、思わず邪推した。レギュラーメニューにはこうしたハズレはないので、どうしても外せない日には無難にチキン、ポークを頼むことが多い。

 

Spicy

 大体のインドカレー屋では5段階ほど辛さがレベル分けされている。店舗により呼称は異なるだろうが、私が訪れた多くの店では辛いものから順に、激辛、辛口、中辛、普通、甘口と分けられていた。
 辛党の私は、初めての店でも行き慣れた店でも激辛ではなく辛口を頼む。二度三度、四度五度、激辛を注文して痛い目にあったからである。

 カレーの辛さは店舗によって異なる。ある店での辛口が他の店での激辛に相当する場合も、少なからずあるのだ。初めて訪れる店で、いきなり激辛に挑むのは自殺行為に等しい。
 では、行き慣れた店で激辛を頼まないのはなぜか。毎週インドカレーを食べるため、過度に辛いものを食べて胃を壊したくないというのも理由としてあるが、それだけではない。こちらでも過去のいくつかの失敗がある。

 実は、インドカレー屋の辛さにはある程度振れ幅があるのだ。数回激辛の上振れを食べてからは流石に懲りて、すっかり頼まなくなってしまった。馴染みの店でも突然そんな目に遭うことがあると分かったので、どんな店でも私は辛口を頼むようにしている。

 

Conclusion

 以上、インドカレーについてまとめた。今後もさらにインドカレーを国内に普及させることで、日本人のインド化に貢献したい。